はじめての方へ
妊娠、分娩は病気ではありません。自然に母児ともに安全に分娩が終了することが理想です。しかし、世界一周産期死亡率が低く“最も新生児に生きるチャンスを与える奇跡の国”と全世界から称えられるわが国でも1000人の赤ちゃんが生まれれば必ず3~4人の赤ちゃんの尊い生命が失われ、16000人に1人のお母さんが分娩により命を犠牲にされています(日本の交通事故死と同じ約16000人に1人の確率です)。
妊娠、分娩が正常に経過していても、突発的に思いがけない変化がおこることがあります。そんな時でも、適切な処置をとることによって、母児の安全を守ることを第一に考え、私たちは日々修練を積んで必要な処置を適切にとることを学んでいます。
当院で分娩される場合、このような私たちの妊娠管理、分娩方針を充分に理解していただき、納得して医療行為をご承諾いただきたいと思います。また疑問点があれば何なりと担当医にご質問ください。私たちの妊娠、分娩の管理方針を承諾する承諾しないについてはご自身とご家族にあるのです。
可能な限り皆さまのご希望が叶えられるよう、また皆さまの分娩が快適かつ安全に行われますよう精一杯診療にあたらせていただきます。しかし、経験豊富な医療スタッフと最高のおもてなしを以ってしても不可能な場合は、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
当院では安全な医療を提供するため、以下に該当するハイリスク妊娠の場合は高次施設での分娩をお願いしております。ご了承ください。
安全な医療を提供するために
以下に記載する項目をはじめとしたハイリスク妊娠の場合は、高次施設での分娩をお願いしております。ご了承ください。
- 1. 多胎妊娠
- 2. 肥満の方
妊娠前のBMI[体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]が26以上- ※妊娠中の体重増加により、BMI:30を超えた場合は、転院していただくことになります。
- 3. 過去の妊娠・出産に関する既往歴
- ①妊娠35週未満での早産(妊娠34週6日までのお産)
- ②切迫早産での入院
- ③重症の胎児発育不全
- ④児が低出生体重児だった
- ⑤他院にて帝王切開術を受けた
- ⑥妊娠高血圧腎症
- 4. 婦人科系疾患
- ①子宮筋腫と診断されている
- ・子宮頚部にある筋腫・最大6cm以上の筋腫・筋腫が多数ある場合
- ・筋腫核出術(腹腔鏡手術も含む)を受けたことがある
- ※その他、妊娠経過中に筋腫の大きさ、部位からハイリスクと判断した場合は高次施設を紹介させていただくことがあります。
- ②子宮腺筋症と診断されている
- ③子宮奇形
- ①子宮筋腫と診断されている
- 5. 内科系疾患
- ①喘息(完治している小児喘息は除く)
吸入薬使用中や内服管理中、過去に喘息発作を起こしたことがある - ②糖尿病(I型・II型)
妊娠性糖尿病と診断された場合、高次施設を紹介させていただくこともあります。 - ③食べ物、薬剤、その他(動物など)でアナフィラキシーショックを起こしたことがある、エピネフリンの投与歴がある、除去不可能なアレルギーがある場合
- ④Rhマイナス・不規則抗体陽性などの稀な血液型
- ⑤高血圧(140台/90台以上)
- ⑥緑内障
- ⑦抗凝固因子の異常
- ⑧自己免疫疾患(SLE、リウマチ、膠原病、シェーグレン症候群など)
- ⑨バセドウ病
- ⑩腎奇形
- ⑪てんかんなど脳の疾患の既往がある
- ①喘息(完治している小児喘息は除く)
- 6. メンタル系疾患
- ①統合失調症
- ②双極性障害
- ③うつ病
- ④摂食障害
- ⑤適応障害
- ⑥パニック障害
- ⑦不安障害
- ⑧不眠症
- ⑨産後うつ病
- ⑩自律神経失調症
- ⑪カウンセリングを定期的に受けている
- ※上記で1つでも過去に診断された場合、 現在フォロー中の場合、精神科や心療内科処方の内服治療をした事のある場合、その他、上記の診断名以外でも医師の判断で当院への受け入れができない場合がございます。
- 7. その他
- ①開腹手術を受けたことがある
- ②宗教上の理由等により、輸血および医療行為ができない
- ③日本語でのコミュニケーションができない
上記に該当しない場合でも、他科疾患合併リスクがあると医師が判断した場合や、妊娠経過の状況や症状により高次医療機関への転院の可能性があることをご理解ください。
- ●妊娠初期以降に当院に転院される場合、現在通院されている医療機関の担当医師にご自身のリスクの有無について確認してください。また、その内容を当院予約の際にお知らせください。リスクの内容によってはご予約いただけない場合がございます。
(例)妊娠性糖尿病、胎盤異常(低置胎盤、前置胎盤など)胎児の異常など - ●当院(世田谷)から自宅の距離は10km圏内(東京都内在住で、通院時間が1時間以内)が理想です。遠方の場合は、通院・分娩時のリスクなどから、臨月近くになりましたら近場に居住していただきますようお願いしております。(例:マンスリーマンションやホテルなど)
診察予約について
はじめての方へ
またお電話にてご予約いただいた後、事前に情報を登録していただきますと、当日のお手続きがスムーズです。
当院におけるハイリスク妊娠とは 〜 安全な医療を提供するために 〜
(産科・婦人科)受付時間 9:00~17:00(日祝日は除く)
- 基本情報事前登録
- 事前新規患者受付システム
- 産科問診票の記入
- 産科問診票ダウンロード
- 婦人科問診票の記入
- 婦人科問診票ダウンロード
妊娠かも?と思ったら
産科の初診予約以降の流れをご紹介します。
1. 受付
2階総合受付にお越しください。
初診時のお持ち物
- ●マイナ保険証(資格確認証および有効期限内の健康保険証)
- ●問診票(ダウンロードし、ご記入ください)
- ●他院からの紹介状(必要な方)

2. 問診・診察
問診票などにより現状を確認しながらお話させていただきます。
また、次に行う検査について説明いたします。

3. 検査
- ●尿検査
- ●血液検査
- ●超音波検査など

4. 説明
検査の結果をもとに今後の流れについてご説明させていただきます。
5. 会計と次回案内
お名前をお呼びいたしますので、受付前ロビーでお待ち下さい。