東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル5F
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診療内容

男性不妊外来

不妊症の原因の約半数は男性因子が関係していると言われています。一言で、男性因子といっても、精子が少ない、精子の動きが悪い、形が悪いなどの精子の問題から、勃起・射精障害などの性機能障害まで様々なことが考えられます。

原因がはっきりしないこともありますが、しっかりと検査をして、正しい対応をする事により、驚くほど精子の状態が良くなることもあります。当院は、全国的にも数少ない泌尿器科生殖医療専門医が在籍しており、夫婦共に治療を受けられます。男性不妊でご心配な方は妊娠というゴールに向けて、有意義な提案ができると思います。

すでに奥さまがおかかりの場合、通常の精液検査や精子凍結は奥さまの一般外来で行います。当院に奥さまがおかかりでない場合も、紹介状があれば男性の受診は可能です。

男性不妊外来での検査

基本検査

1)血液検査

  1. 精巣機能を調べるために必要なホルモン値を測定します
  2. 精子形成に関係する亜鉛やテストステロン濃度の測定をします

2)精巣の検査

  1. 触診により精巣及び、精巣上体などの精子の通り道に異常がないか検査します
  2. 超音波検査により精巣内部の異常や精索静脈瘤など血管の異常がないか検査します

3)精液検査

  1. 精子の数や運動率などを評価します
  2. 精液中の白血球の数や細菌の有無を評価します

上記 1)〜3)を基本的な検査として、必要に応じて追加で検査を行います。

無精子症や精子濃度が極端に低い方

4)染色体検査

血液中のリンパ球の染色体検査を行います

5)AZF遺伝子検査

Y染色体上に存在する精子形成に関係する遺伝子を検査します

  • 4)、5)については異常があっても、その異常を治すことはできませんが、お子さまに受け継がれる異常があるかを知ることができます。
より詳しい男性側の検査を希望されている方

6)精子精密検査

精子精密検査は精子DNA損傷率(DFI)や精液中の酸化ストレスに対する抗酸化力など、通常の精液検査ではわからない精子の質を調べる、より詳しい検査です。不妊原因を知りたい方、精索静脈瘤手術を検討されている方、女性側の不妊治療の選択を迷われている方、採卵を繰り返されている方などにお勧めします。

精⼦凍結保存

基精子凍結保存とは?

採取した生きた精子を調整処理し、−196℃の超低温(液体窒素)で保存する技術です。そのため半永久的に保存できます。治療ではこの保存した精子を融解して使用します。


メリット
  • 体外受精や人口授精の当日、ご主人またはパートナーの都合が悪く精液を採取出来ない場合でもスケジュール変更なく治療を行うことができます。
  • 元々精子の数が少ない、数はあっても動きが悪いなど、治療当日に質の良い精子を準備できないことがあります。そのため、あらかじめできるだけ多くの精子を採取して凍結保存し、治療当日に融解して必要な精子の数をそろえ、治療に使用します。
  • 精子濃度100万/mL以下の高度乏精子症は、泌尿器科の診察や検査をした後に、適応が確認できれば精子凍結を行うことも可能です。

デメリット
  • 融解後、凍結前よりも精子の運動率や直進運動性が低下する可能性があります。

顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術

精索静脈瘤とは?

精索静脈瘤とは、精巣の血液を心臓側に戻す静脈で逆流が起き、精巣周囲に静脈のコブ(瘤)が出来てしまう病気です。これによって陰嚢内の温度が上がったり、老廃物がうまく排出されなかったりするため、精子形成や精子運動性が低下して精子の状態が悪くなってしまうことがあります。 男性不妊症の約30%を占めると言われています。
治療は日帰り手術で行います。精巣からは、動脈、静脈、リンパ管、および精管が薄い筋膜に包まれている精索という束が出ています。局所麻酔を用いて、陰嚢の少し上を小さく(2cm程度)開いてこの束を引っ張り出し、顕微鏡を見ながら逆流で拡張した静脈を糸で縛って逆流を止める処理をします。正常な静脈や動脈、リンパ管、精管は温存するため、精巣の本来の機能は保たれます。顕微鏡を使用することで、精密な手術が可能で、合併症のリスクを抑えられます。


メリット
  • 数ヶ月後に精液所見の改善が見込めます。精子DNA損傷率の改善も期待できます。
  • 腹腔鏡や塞栓術などの従来法より、顕微鏡下手術は傷口が小さく、痛みが少なく、回復が早いと報告されています。
  • 局所麻酔のため、当日より行動・食事制限なし(運動、飲酒はしばらくお控えください)、シャワー浴可能、抜糸は必要ありません。  

デメリット
  • 皮膚を切開して行う手術ですので、傷の痛みや出血、感染などのリスクは伴います。
  • 1%以下ではありますが、陰嚢に水が溜まってしまう陰嚢水腫の可能性があります。

男性不妊外来

外来開設日
診療時間 祝日/
年末年始
午前 手術 9:00~11:40 9:00~11:40
午後 14:00~15:40 15:00~18:40 丸の内
14:00~16:30
14:00~15:40

2023.08〜

  • 毎週金曜午後は丸の内
初診予約

初診予約は、「初診予約についてのご案内 」ページより流れをご確認いただき、「初診希望日登録フォーム」をお送りください。
奥さまがすでにおかかりの方は、ご予約の際に奥さまのID番号も記載が必要となります。

問診票の記入に長時間を要するため、事前記入へのご協力をお願いいたします。問診票フォームは初診2日前までに送信してください。

担当医師

木村 将貴 Masaki Kimura ※2022年4月より担当
木村 将貴
専門・担当・資格
医学博士
出身校
弘前大学医学部

男性不妊外来を担当しています。不妊症の原因の約半数は男性にあり、男性の診療は不妊治療の質を高めることになります。生殖医療を専門とした泌尿器科医として、少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

産科・婦人科
東京都世田谷区大原1-53-1
診療時間
9:00~12:00 / 14:00~16:00(休診:日曜 /祝日 / 年末年始)
生殖医療科(高度不妊治療・日帰り内視鏡手術)
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新丸の内センタービル5F
診療時間
8:30〜13:00 / 14:00~16:30(月・水・金・土)
14:00~18:30(火・木)
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